宮古島の方言では、「家」のことを「やー」と言います。家のようでホテル。ホテルのようで家。それが、空き家をリノベーションして生まれた宿泊施設「Hotel Yah」です。
宮古島は近年、リゾート観光地として発展が著しいですが、市街地に目を向けると空き家が増え続けていることが分かります。その空き家を有効活用し、島の人々の生活に寄り添い、溶け込むような宿泊施設を創出しています。そこは、単なる宿泊施設ではなく、島の人々との交流や出会いの場を生み出すキッカケの場にしたいと思っています。
この取り組みを、南の島・宮古島から全国へ展開していきます。
yomoは宮古島市の中心に位置する平良東仲宗根の、のんびりとした雰囲気の住宅街にあります。元はピンク色の外観が可愛らしい、築52年のコンクリート補強ブロック造の小さな平屋でした。当時は未来が見えるユタ(民間の巫女)だった、おばあが住んでおり、ご近所から「おばあの家」と親しまれ、人々が常に集まる賑やかな家だったそうです。そんなおばあの家も空き家になり、活用方法を悩んだ結果、リノベーションして宿へ転用し、人が集まり賑やかになるそんな場所を目指すことが決まりました。それがyomoの始まりです。「よも山話」でおなじみの「よも山」には「雑多な、さまざまな」という意味があり、たくさんのいろんな人たちに集まってもらいたいという思いを込めて「yomo」と名付けました。
zayaもyomo同様、宮古島市の中心地である平良ののんびりとした住宅街の中にあります。
築年数は正確にはわかりませんが、少なくとも60年は経過している、沖縄の伝統的な古民家です。沖縄の伝統的建築では「一番座・二番座」というように、誰がどこに座るかを軸に空間設計がされていました。そのような伝統を継承し、新しい形でおもてなしできる宿を目指し「zaya」と名付けました。
近所の方々からは「この家は、もう壊した方がいい」と何度も言われましたが、活かせる可能性を信じ、新築では出すことのできない味わい深い宿として生まれ変わりました。
宮古島のさらに離島である伊良部島において、空き家をリノベーションした宿泊施設を2023年秋にオープン予定です。これからたくさんのイベントを実施しながら、たくさんの仲間と一緒に作っていく宿です。どうぞご期待ください。